いじめにより、人生を奪われた女市村ハナ(いちむら はな)。
そんな彼女が自分をイジメた人たちに、顔を変え復讐をしていくストーリーです。
では今から美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~のネタバレを交えて感想を書いていこうと思います。
ネタバレを含みますので注意して下さい。
物語はある診療所から始まります。顔に包帯を巻いた女性。その包帯をゆっくり看護士が外していきます。
生まれ変わった自分との対面、新しい人生の始まりです。
何かの役に立つだろう四角い箱を手渡す医師。ハナは箱を受け取ります。
時は少し遡って。
バサッと、机の上に置かれる大量のお金。医師に自分の顔の整形を必死に訴えるハナ。医師は顔を変える理由を尋ねます。
整形する動機が重要だと・・・。
市村ハナという女性
そんなハナは自分の昔話を始めます。昭和2年当時日本の領土だった、樺太に生まれたハナ。
醜い顔のせいで同級生の女学生たちにイジメられていました。
お弁当にミミズを入れられたり、教師にあることない事書かれた恋文を送られたりと、想像を絶する程のひどいイジメでした。
そのイジメの中心となっていた人物は、樺太でもっとも大きな製紙会社を経営する一族の令嬢、高嶋津絢子(たかしまず あやこ)という女性でした。
どんなひどいイジメにあっても、学校へ通うハナ。
それには、女手ひとつで育て学校に行かせてくれる母、ハナを慕う弟の姿があったからでした。
心配をかけたくなかったので、イジメの事は母にも相談できずにいました。
泥棒女
そして事件が起こります。
同級生の貴重品がハナのカバンから出てきます。
ハナは盗んだことを全力で否定しますが誰もハナの事を信じようとしませんでした。
挙句、教師から暴力を受け、更に学校から退学を言い渡されたのだ。
頬を腫らしながら家に帰ってきたハナを見て、母が心配そうに声をかけます。そんなハナは学校であったイジメの事を話しました。
ハナの話を聞いて泣きながら、ハナを抱きしめる母。母はハナに言葉を掛けた。
昭和年20年、終戦を告げる放送が樺太でも鳴り響きました。しかし空襲はまだ続いています。
住民たちはこの状況から逃げ出そうと港に集まり、船に押し寄せるのだった。
ハナ達家族も例外ではなく、船に乗り込みます。船にはハナをイジメた絢子達も乗っていました。
ハナを見つけた絢子は指をさし、泥棒女が乗ってきたと言い放つのでした。
そんな絢子に同調するように絢子の取り巻きもはやし立てます。
白い目で見られるハナ。乗客に石を投げられ船に乗ることを諦めてしまいます
翌日別の船に乗れたハナ達ですが、本土近くで船が襲撃され、海に投げ出されてしまうハナ達。
母はそのまま帰らぬ人に。
ハナは弟だけはと、自力で泳ぎ岸にたどり着きますが、弟もそのまま亡くなってしまいました。
ハナの心の中は憎悪でみなぎります。最初の船に乗れていたら・・・。今までのイジメそして母たちの死でより一層絢子達を憎む気持ちが強くなる。
綺麗な顔を手に入れてあいつらに復讐を
私をイジメた者たちに復讐を!復讐の心がメラメラ燃えました
それからのハナは自分の身体を売り、お金を死に物狂いで貯めていく。その中で出会った男から話を聞きこの病院に。
ハナの気持ちは強く、医師にイジメたやつらを地獄の底に引きずり落とすことに協力を仰いだ。
医師は妖艶な笑みを浮かべ協力してくれたのだった。
記念すべき復讐第一号
北海道、川上町の温泉旅館。そこの女将として働く女性敏恵(としえ)。ハナを絢子達と一緒にイジメていた女学生の1人である。
女学校卒業後、旅館の跡取りと結婚し若女将となった敏恵。優しい旦那に不満はなく幸せな日々を過ごしていた。
ある日の事、旦那が外出から帰ってきたので出迎える敏恵、その旦那の後ろから一人の女性が現れた。
小石川菜穂子(こいしかわなおこ)と名乗る女性。その女性が誰もが息をのむほどの美しい女性だった。
空襲で行き場をなくしたらしい菜穂子は、当てもなく汽車に乗りそこで敏恵の旦那に出会う。
汽車で今までの出来事を語った後、敏恵の旦那は事情を聞き菜穂子を旅館に誘ったのだった。
温泉旅館で働き始めた菜穂子。旅館にいるほとんどの人から人気を集めていた。お客さんからはたまた従業員まで。
それを見ていた、敏恵はピリピリしながら働いていた。
そんな日が続いたある日事件が起こります。それは昔ハナをイジメた内容とそっくりな事件が起こったのです。
それを見た従業員たちは大騒ぎする。
騒ぎを聞きつけた、敏恵の旦那がみんなをなだめ、怖がる菜穂子の肩を抱く。そんな姿を見て、敏恵は怒り心頭。
敏恵はふと窓の外を見ると、暗闇の中に昔イジメた市村ハナが!
敏恵はハナが死んだものと思っていたので驚きを隠せないでいます。
翌日一睡も出来ず、寝不足の敏恵の前にハナの幻覚が・・・。突き飛ばす敏恵でしたが、それは見間違いで菜穂子でした。
精神状態があまりよろしくない敏恵は、菜穂子をハナと思い込み攻撃を仕掛けます。
騒ぎを聞きつけたのだろう、そこに敏恵の旦那が止めに入ってきます。
冷静になった敏恵、周りは敏恵の言動や行動に引いてる従業員や、お客さんの姿がありました。
女将に謝り反省する敏恵ですが、最近起こったいたずらがハナのイジメと重なります。
そんな時、庭で敏恵の旦那が、菜穂子にキスをする姿を目撃。菜穂子は逃げ出し、立ち尽くす敏恵の旦那。
敏恵はそんな旦那に詰め寄ります。
そして旦那に離婚みたい言葉を投げかけられ絶望する敏恵。
菜穂子が来てから、面白くない敏恵は菜穂子を陥れようと考えます。宿泊客の貴重品を菜穂子の部屋に持っていこうと。
その企みを見ていた菜穂子。見られたことに気づいた敏恵は菜穂子に湯飲みを投げつけます。
菜穂子に当たらず横で音を立てて割れる湯飲み。
大きな音を聞きつけて集まる旦那を含む従業員たち。辺りの物を、菜穂子に投げつける敏恵を必死に止めます。
止められている敏恵の衣服から、宿泊客の貴重品がポロリと落ちます。その場の一同の表情が固まります。
そんな妻の姿をみて、頬を叩く旦那、敏恵に辛辣の言葉を発します。
泣きながら訴える敏恵ですが、白い目で従業員たちに見られます。そんな従業員たちの中に、ハナの姿を見つける敏恵。
ハナが復讐しにやってきたと驚いた敏恵は、懇願しながら旅館から出ていくのでした。
そして、あたりを見ていなかった敏恵は、階段から転げ落ちていったのです。
一命を取り留めた敏恵だが、顔の傷は消えず療養院からは一生出られないような状態となりました・・・。
ハナは復讐の狼煙の第一歩と言いたげな様子だった
美醜の大地 第1話 感想
顔が不細工だというだけで、ひどいイジメを受けたハナ。自分だけならまだしも、そのせいで母と弟を失うという悲しい過去があります。
自分をイジメた同級生たちに復讐する為に、顔を変えたハナ。
絶世の美を受けた顔は、万人受けし、どんな男性でもメロメロです。
しかし、ハナに対するイジメは目を覆いたくなるものが多いですね。
想像を絶するほどのイジメ、ひどいことをしていたら覚えていそうですが、イジメた側は覚えてないんでしょうね。
そう思うといじめた側は本当に許せない!復讐されて当然って私は思います。
まさに因果応報!
次のターゲットは一体誰なのか!そしてどういう復讐なのか楽しみです。
それでは、次回に続きます。本日はお読みいただき、ありがとうございました。
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